遺産相続ジャスティスCLUB

遺産相続ジャスティスCLUB

2009年6月16日

うっかり失念 源泉所得税の納期限

  給与・退職金・報酬(以下「給与等」という。)の源泉所得税は、原則、これら給与等の支払った月の翌月10日まで国に納付しなければなりません。
 なお、特例として、常時雇用者が10人未満の事業所等では、所轄の税務署に「納期の特例の承認に関する申請書」を提出することで、1月から6月までの期間分は7月10日、7月から12月までの期間分は翌年1月10日までとその納期限が延長されます。
 さらに、この特例適用者が「納期限の特例に関する届出書」を提出すれば、7月から12月まで期間分は翌年1月20日までと納期限がさらに延長されます。


(1)厳しい罰則、不納付加算税
 源泉税の納期限を失念した場合の罰則は、不納付加算税といい、この罰則はとても厳しいもので、原則、納付すべき税額の10%です。「正当な理由」があると認められる場合を除き、僅か1日遅れてもこの税率が適用されます。但し、納税の告知があるまでに自主的に納付すれば5%に軽減されます。

 
(2)緩和された「正当な理由」
 従来、「正当な理由」には、「うっかり忘れていた」は該当しないとされていましたが、国税庁は、平成12年に「偶発的納付遅延等によるものの特例」を発遣し、「うっかり失念」も一定の条件を具備していれば、「正当な理由」に該当するものとして取り扱ってきました。しかし、この事務運営指針がどの程度徹底されていたかは疑問です。

(3)平成18年の税制改正で法令化
 平成18年度の税制改正で、無申告加算税についての要件が緩和されたことに伴い、この不納付加算税の適用要件も緩和されました。その内容は、国税庁が平成12年に発遣した「事務運営指針」とほぼ同様なものです。具体的には、前提として、その直前1年分(特例適用者にあっては、今回の納付の目的となった最終月の直前1年分の月を含む納期に係る分)の国税について、①納税の告知を受けたことがないこと及び②法定納期限後に納付された事実がないことで、かつ、③当該納付係る源泉税が法定申告期限から1月を経過する日まで納付されたものであるとき、不納付加算税は適用しない、というものです。
 やはり、手続規定は、公平性を担保する観点から運営指針ではなく、法律で明記すべきものと考えます。

| 遺産相続ジャスティスClubのトップへ戻る |

遺産相続ジャスティスCLUBの新着記事

事業承継にDNA的育成が重要

「事業承継の課題は」  事業承継問題というと、①後継者の確保と育成②オーナー株式の後継・・・

振込め詐欺被害に税制上の救済は?

オレオレ詐欺の被害が広がっている 「おれだよ、おれ。」と、電話をかけ「実は事故にあっち・・・

解は現場にあり!!

 ある中小製造業で、設備トラブルがなかなか解決せず、不良率が高くて、困っていました。現・・・

政治団体と税

このところ、新聞を賑わせている政治献金。何がダメで何が良いのか、お金をもらうのに、何も・・・

起算点と満了点 期間とはなんでしょう

期間というのは、「ある時点からある時点までの継続した時の区分」といわれています。この期・・・

扶養義務者相互間における所得・贈与課税の適用除外範囲

 民法877条は、扶養義務者の範囲を定め、互いに扶養を義務付けています。条文では、「直・・・

増額・新設 高齢者雇用の助成金

  職安で求職している人に対し、一人当たり何件の求人があるかの割合・・・

うっかり失念 源泉所得税の納期限

  給与・退職金・報酬(以下「給与等」という。)の源泉所得税は、原則、これら・・・

前払費用を少し深掘り

企業会計原則における前払費用の規定①一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、・・・

年金控除と隠れ増税

後期高齢者医療保険料の年金控除 後期高齢者医療制度の導入に伴い、稼ぎ手家族の所得税や住・・・


初回面談は無料です お気軽にご連絡

お問い合わせフォーム

〒134-0088東京都江戸川区西葛西5-6-2 第28山秀ビル6F

ページの先頭へ戻る