遺産相続ジャスティスCLUB

遺産相続ジャスティスCLUB

2009年8月24日

農地法等の改正と農地税制

  食糧の安定供給の確保から、農地法等が大きく改正(平成21年6月17日成立、24日公布)され、公布の日から6ヶ月以内の施行となりました。この改正農地法等は、農地法、農業経営基盤強化促進法、農業振興地域の整備に関する法律、農業協同組合法などを含みますが、何といっても、「農地法1条の改正」がすべてと言っても過言ではありません。
  すなわち、農地の所有者が自ら耕作することが最も適当であるとしてきた制度を改め、農地の所有者と耕作者を分離し、農地の賃貸借をも前提にした農業の効率化と農業生産の安定、拡大化に転換したことです。 
  この農地法等の改正を前提に、平成21年度税制改正で、農地税制、つまり相続税・贈与税の納税猶予制度も改正されました。その主なものは次の通りです。なお、改正法の適用は、原則、農地法等の施行日からです。

(1)納税猶予期間の改正
  従前は、①三大都市圏の特定市の市街化区域の農地で生産緑地の指定を受けた農地に関しては、納税猶予期間は終身で、②それ以外の市街化区域及び③市街化区域外農地では20年でした。しかし、改正では、③の市街化区域外農地は終身となりました。この終身への改正は、農地法等の改正で一定の要件を満たす農地の賃貸も営農と認められたことによります。また、②の市街化区域農地は、従前通り20年です。これは、都市計画法で市街化区域農地は宅地転用を前提としていることから、据え置かれたものと推測されます。

(2)譲渡面積20%制限の廃止
  従来は、猶予期間中に特例適用農地の総面積の20%超を譲渡した場合には、猶予税額が全額打ち切られ、猶予税額に利子税を加えて納付しなければなりませんでした。しかし、今回の改正、農業経営基盤強化促進法の規定に基づき特例適用農地を譲渡した場合には、総面積の20%を超える場合でも、全額打ち切りの対象から外されました。但し、譲渡した割合に応じた猶予税額及び利子税は納めなればなりません。

(3)やむ得ない事情による営農
  身体障害等で営農が困難となり農地を貸し付けた場合にでも納税猶予の継続が認められるようになりました。また、疾病等で一時的に営農できない場合でも一定の要件を満たすものについては、営農を継続しているものとする取扱が明確化されました。

| 遺産相続ジャスティスClubのトップへ戻る |

遺産相続ジャスティスCLUBの新着記事

振込め詐欺にも雑損控除を

ネーミングが悪い 「振り込め詐欺」とか「オレオレ詐欺」とか、「詐欺」と名がつくと、被害・・・

農地法等の改正と農地税制

  食糧の安定供給の確保から、農地法等が大きく改正(平成21年6月・・・

上場株式等の配当金の受取方法の追加

 平成21年からの株券電子化に伴い、上場株式等(ETF,REITを含む)の配当金の受取・・・

役員賞与は利益処分ではない

役員賞与は役員報酬の一部  役員賞与に関する会計上の取扱は、会社法・・・

個人が所有の建物を売却したら消費税はどうなるの?

  会社などの法人が所有していた建物を売却した場合は、すべて消費税・・・

全国社会保険協会とはどんな組織?

中小企業加入の「協会けんぽ」  現在私達の社会保険は、法人に勤めて・・・

ソフト開発の落とし穴

経済のグローバル化 ソフト開発は人件費の安い外国でとお考えの企業も多いことと思います。・・・

賞与引当金と未払賞与

会計上の処理 中小企業の会計に関する指針(以下会計指針と言う)では、翌期において従業員・・・

残りものには福はない?

資金繰り改善の第一歩  会社が成長し、売上が順調に伸びていったとし・・・

バケツの底が抜けた

バケツの底が抜けた 2007年8月に端を発したサブプライムローンの金融危機は収まる気配・・・


初回面談は無料です お気軽にご連絡

お問い合わせフォーム

〒134-0088東京都江戸川区西葛西5-6-2 第28山秀ビル6F

ページの先頭へ戻る